心から尊敬できる人
私が公務員栄養士を目指したのは、大学院生の時に出会った墨田区栄養士さんの影響でした。
それまでも私は、栄養士を目指す学生が所属する学生団体で活動したり、個人的に動く中でたくさんの素晴らしい栄養士さんに会ったり、お仕事のお手伝いをさせていただいたりしました。
どの栄養士さんからもたくさんのことを学べたのですが、墨田区の栄養士さんに会い、お話しさせてもらい、仕事を見させてもらった時、初めて
「これだ…!!私のやりたかったこと!」
と強く思う事ができました。
その栄養士さんは栄養士でありながら、『食』をツールとして人と人をつなげ、まちを盛り上げていたのです。
区民の皆さん、パン屋さん、水族館、児童館、医師会の方々、学生さん、大学の先生達、区役所の職員さん。
みーんなが立場関係なく横でつながって、前に歩んでいくイメージ。
そんなあたたかいまちづくりを、公務員栄養士として影から計画的に育んでいたのが今の恩師です。
(栄養士でもこんなことできるんだー!!)
と胸躍らせた事は、今でも忘れられません。
また、恩師は強い心と素晴らしい行動力に加え、とても優しい心をお持ちで、立場や年齢で人を区別する事がない人でした。
どんな人であっても尊重し、大切にして、一緒に墨田区を盛り上げようとしていた恩師の“人間としての素晴らしさ”にもどうしようもなく惹かれました。
だから迷うことなく就職活動を進め、今の仕事にご縁を得られたのだと思います。
そんな恩師に出産の報告をした所、素敵な出産祝いのプレゼントをいただきました。
私が恩師にしてもらった事はたくさんあるのに、私は何一つ恩師に返せていない。それどころか迷惑ばかりかけている。
なのにこうして、今も私という人間を大切にしてくれる恩師には、感謝してもしきれません。
恩師はすごすぎて私は直接恩を返す事ができないかもしれないけれど、恩師にしてもらったことは是非とも自分の後輩にしてあげたい、と日々思っています。
まだ恩師のような仕事ができる現場に配属されたことはないし、これから配属される保証もない。そんな当たり前の不安にも時々襲われますが、そこで思い出すのは元職場上司の言葉。
「今の職場でも人と人をつなげたり、地域を盛り上げたりすることはできると思うよ。」
その優しい言葉に何度も励まされてきました。
そしてその言葉のおかげで、これまでの配属先でも自分ができる精一杯の事を、前向きに挑戦してくる事ができたように思います。
その尊敬する上司からも、出産のお祝いに素敵な贈り物をいただきました。
お忙しい中、一冊一冊息子のことを思って選んでくれたのかと思うと、とても嬉しくて涙が出そうでした。
尊敬できる人は学生の頃からたくさんいたけれど、仕事だけではなく人間性も心から尊敬できる人がいるというのは、本当にありがたくて幸せな事だなぁと改めて思いました。
忙しさにかまけて初心を忘れそうになりますが
、息子だけでなく「自分」の目標や目的もしっかりと意識しながら毎日を過ごしていきたいと思います。